CO2削減
エコスタイルインタビュー
第3回 白井貴子さんのエコスタイル 2003/08/01掲載
白井貴子さん

ロックの女王と呼ばれていた白井貴子さん。ここ何年かは重曹を活用する生活。しかも「重曹の使い方」の本の推薦文まで書いてしまったという、その変化のきっかけは?
「年々花粉症がひどくなってきて、とりあえずもっと生活を自然に戻してみようと考えていた5年ほど前、出逢ったのが重曹でした。地下水にも含まれ、人間の体内でも作られているナチュラルなものだから安心して使える。それでいまや、すぐ手にとれる所に重曹を置いて、うがいをする時も、虫に刺されたときも、まず重曹を使ってみます。知らなかった人も、洗濯や掃除に使ってみれば良さを実感できると思いますよ。」
自然な生活観が感じられる白井貴子さんですが、そんなスタイルに至ったのは・・・。
「デビューから6〜7年、それは過酷なスケジュールの中で生きていました。ロックスターになるという夢を追いすぎてしまったため、自分という地球をボロボロにしていたんですね。そんなある日、道端に咲いている野生のマーガレットに出逢ったのです。大地の栄養をぐいぐい吸いとって、可憐に、凛と、風に揺れながら咲いているマーガレットを見て、私はものすごく無理をして、頑張りすぎていると気がついたんです。もっと自分という地球を豊かにして、楽しく、風通しよくしてあげない限り、いくら頑張っても何も生まれない、ライブに来てくれるお客さんだって、良いと言ってくれるはずはないと。歌に『地球を大切に』というメッセージを込めても、自分自身が自然と触れ合うこともなく、仕事一辺倒で、自分の環境すらなんとかできないのでは『大人の女として恥ずかしい』そう思うようになったんです。」

「この年齢になってもそう言われることが、最近はとてもうれしいことだと思えるようになりました。実際コットンは大好きです。ただ最近コットンを育てる際に、特別に手をかけない場合は沢山の薬を使用していると聞いて、少しショック!それだけ世界中の人の生活になくてはならない素材で需要が多いからだと思いますが、でもだからこそどうにかならないのかなー?と、コットンファンとしては切望する思いです。私はコットンと並んで麻も大好きなんですが、麻は本来とても強くて、薬の量も少なくて育つそうです。それに、あの独特の手ざわり、ちょっとロックが入っているって感じでしょ。
最近麻がブームと言われているけれど、もしかしたら、農薬を少ししか使わないですむと知った人達にじわじわ浸透して広まっているのかなって。そうだったら良いのですけれどね。」
と、自然環境を意識して暮らしていらっしゃる、そんな一端が垣間見えました。
「いまは、生みの苦しみの時代だと思っています。これまで化学的な物で手っとり早くというか、石油に依存して経済を成長させてきた。でも、そのおかげで、今たいへんな事が起きている。だから、徐々にナチュラルエネルギーなどにシフトしていくというか、その中で生活が成り立つように皆が頑張っていく変わり目の時代だと信じたいですね。」
そんな彼女の姿勢が伝わったのか、自然を守るために活動している人達の知り合いも増えたそうです。今はそれぞれが次第にリンクしてネットワークになり、大きな力になればと期待されているようです。

生まれ育った湘南に戻り、ナチュラルな生活を楽しんでいらっしゃる白井貴子さんは、いま家を建てたいと考えているようです。
「キャンプした時などに、いいなと感じる、あの原始な気持ちからスタートして、本当に最小限必要なものだけを集めて家を作るというのが夢なんです。たとえば、電気のない部屋を一つ作ったら面白いかなとか。シンプルでミニマムなところから始めてみて、自分がどういうものを生み出すのか、どういう生活スタイルになっていくのか、ひいてはどんな曲ができるかとか、自分がどう反応していくのか興味がありますね。
「でも、やっぱり電気って便利だわ!と。今日も掃除機を使って、あっという間に部屋がきれいになったし。第一、私たち音楽家は電気がなくてはCDも聞いてもらえませんし、ライブだって難しいですものね。
その時思ったのが、電気はありがたいものだけれど、使うだけ地球に負荷をかけているわけですから、『CO2家計簿』を活用して、節約できた金額の一部を、地球に対するありがとうの貯金に当てて、たまったら地球のために使うっていうのはどうでしょう。」
と、『CO2家計簿』の意外な使い方まで提案していただきました。
海岸に打ち上げられたゴミを生き返らせて、オブジェなどを作るビーチコーミングも楽しむ白井貴子さん。
「買い物をする時も、必ず再利用を考えています。買ったものは一回使っただけでは終わらせない。これ以上、もう使いようがないというところまで使ってあげれば、ものも喜んでくれるでしょう。」
おかげで、以前に比べると、ぐっとゴミの量は減ったようです。
自分が心地よくいるために、自然にエコロジーな暮らし方にシフトしている白井貴子さん。これから、どんな曲を聞かせてくれるのか、とても楽しみです。
白井貴子
神奈川県生まれ。1981年デビュー。
「Chance」のヒットをきっかけに「80年代ロックの女王」として女性ポップ・ロックシンガーの先駆者的存在に。NHK「ひるどき日本列島」レギューラーでは日本全国のお昼の顔として幅広いファン層を持つ。2001年、神奈川県の21世紀の合唱曲「ふるさとの風になりたい」を作曲。環境・教育のイベントにも積極的に参加。全国を旅しながらライブ活動を続ける中、TV/ラジオ/CM出演など多方面に活躍。
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