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日本の各地の海に潜り、環境の悪化を実感していらっしゃる中村征夫さん。実際に海の中はどんな状態なのでしょう。
「たとえば沖縄、開発によって珊瑚礁が土砂の下敷きになっている。外からは見えないけれど、山の中に一歩入ってみると、乱暴な状態で土地を掘り起こしていたりします。そこに雨が降ると、その土砂がみんな海に流れ込むわけです。言ってみれば海は自然の流れの最終地点ですからね。珊瑚は沿岸に生息していますから、流れ込んだ土砂をかぶって窒息死してしまうのです。
そしてオニヒトデの大量発生。オニヒトデは珊瑚を食べますが、珊瑚が健康な状態であれば、オニヒトデの卵の大部分を食べてしまうのでバランスが取れていたのです。ところが珊瑚が死ぬとオニヒトデの卵がほとんど孵ってしまう。もう、足の踏み場もないほど増えてしまうんです。しかも、オニヒトデの卵は黒潮に乗って、九州、四国、和歌山、三宅島まで、あっと言う間に北上してしまった。」
珊瑚礁が死んで行く。そんな悲しい事態は南の島だけではないようです。
「北海道や東北地方の海中の砂漠化現象も広がりつつあります。先日、秋田の男鹿半島の海に潜ったのですが、岩に海藻が付いていない。海の中は非常に明るいのだけれど、ウニが点々と転がっているだけという非常に寂しい状態になってしまっている。これは岩に珊瑚藻という藻類がはびこってしまったためなんです。もともとはミネラルや鉄分などを含んだ地下水が海底からじわじわと湧き出ていた。川からも動物性、植物性のプランクトンが流れ込んでいた。それが山の開発で土砂しか海に流れ込まなくなったため、沿岸海域の生命力が弱ってきた。その結果、珊瑚藻が岩にびっしりと付いてしまって昆布も海藻も育たない海になってしまったんです。」
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