CO2削減
エコスタイルインタビュー
第9回 中嶋朋子さんのエコスタイル 2004/02/02掲載
中嶋朋子さん
地球環境に対しての関心が高い中嶋朋子さん。その根本にあるのは、人気TVドラマ「北の国から」に小さな頃から出演していたからだそうです。
「北海道の大きな自然の中に身をおいていましたから、ささやかな季節の移り変わり、木々が芽吹く感じ。それから野菜が美味しい、水が美味しい、そうした豊かなものにずっと触れていることができました。
それで、なぜこのお水はおいしくないの?といったシンプルな『どうして?』が多いですね。」
季節感や食べ物などについては、地元の方々との交流も大きな刺激だったようです。
「秋はキノコ狩りとか、季節ごとにいろんな収穫を味わう楽しみも体験させてもらってきました。すぐ脇に車の通る道がある、そんな木立にちょっと入って根元を掘ってみると、ちゃんと欲しい物が収穫できたり。私たちの生活の利便に脅かされつつも、強く対応している自然というものを目の当たりにして『いまは共存できているけれど、このバランスがくずれたら、とたんにどちらかがバラバラと壊れてしまう。そんな微妙なところに私たちはいる』と感じましたね。」
そんな中嶋さん、都会暮らしには抵抗があるのではと思いましたが。
「北海道という場所にいたからか、自然を探知する細胞が活発化しているんだと思うのですけれど。東京にいても季節によってニオイが変わってきたり、肌で感じるものがありますし。それで、東京でも自然を探すようになったんです。よそのお宅の庭を覗いてみたり、この道に銀杏が落ちてないのは雌の銀杏の木を植えていないからねとか。なにか考えたり見たりするツボが備わってしまったようで、都会にいても七草のほとんど見つけることができますし。気にしない、あるいは知らないから見えないだけなんですよね。」
エコライフエッセンスの項目のほとんどを実践しているという中嶋さんですが・・・。
「生ゴミはまだ自分の中でどうしたらいいか消化できていない。堆肥を作る機器や、微生物を使って堆肥に変化させる方法もあるらしいけれど。と、いまだに自分の中でしっくりきていないので、水をしっかり切って捨てているのですけれど。」
と、なにもかも頑張ってエコライフというスタイルではないようです。
「自分たちのちょっとした生活スタイルが集まって、大きな雪だるまになるっていうことを、ちゃんと感じなくてはと思っています。
たとえば、冷房の設定温度を皆が1℃下げるだけで、全体ではすごい違いが出てくるじゃないですか。ですから、100ではなく96くらい。欲求をほんの少しダイエットさせる。これはゆずれないという部分は大事にして、少しオーバーぎみかなと思える部分はちょっと縮小する。そして、皆が96くらいの暮らし方に変えるのは、まだまだ可能かなって思います。」
そんな、ちょっとしたダイエットは楽しみながらという中嶋さん。
「植物への水やりは子供の係なのですが、お風呂の残り湯を利用しています。お風呂からバケツに水を移して、それを運んで行って水やりをする方が、子供にとって水の大切さを実感できるでしょう。牛乳パックを洗う時も、パックに入れた最初の水には牛乳の養分が溶け込んでいるから、それを溜めて、水やりに使ってと子供に渡す。そんな生活の中の小さな工夫を見つけていくのは面白いですよね。」
そんな工夫だけでなく、欲をポジティブに考えるのも中嶋さん流。
「私はおいしいものを食べたいという欲があるので、家では野菜の皮を捨てずに漬物にしています。大根やカブって、漬物にすると皮が一番おいしいんですよね。欲求を我慢しなさいといわれたら反発したくなるし、反動の振れも大きくなりそう。おいしいものを食べたいという欲望を大切にして、それを満たすためのより良い方法を考える。そんな暮らしの方が楽しいのではないでしょうか。」
中嶋さんは、お子さんとのコミュニケーションで大事なことに気付かされたとか。
「子供って何でも聞いてきますよね。それで私自身知らないことって多いなぁと感じるし、考えたり調べたりする、とてもいいチャンスにもなっています。
たとえば、電気ってどうやって来るの?とか、野菜ってどこから来るの?とか。そうすると、あっ、その根本は知らなかったと気付かされる。一番最初に生まれてくる、根本の点というものを知らないと、大きな物が見えなかったり、大事なんだと思えなかったりする。それが解ってきました。」
そんな自然や人間の営みの根本となる点を知っていると感じられるのが「北の国から」の人気キャラクター、彼女のお父さん役の五郎さん。
「自分があと何年生きるかではなく、その何倍も先のものに続くことをやっている。時間の大きな流れをつかんでいる。そんなお父さんていいじゃないですか。
生活の中のささやかなものも見ているし、時間の流れの速い現代であろうとなかろうと、私たちは地球という惑星に住んでいるというマクロな視点がある。自分がやりたいからと言いながら、決して自分のためだけじゃない。欲求の主ではあるけれど、肩肘張らず、格好をつけるわけでもなく、でも何かに向かった美学があるわけで、それが誰かの為というのではないところが人を惹きつけるのでしょうし、私もそうありたいですね。」
と、自然から、人からたくさんの事を学び取っている中嶋さん。これからどんな美学を持って活躍なさっていくのか、とても楽しみです。
中嶋朋子
1971年東京生まれ。
富良野を舞台にしたテレビドラマ「北の国から」の子役蛍ちゃん役でデビュー。国民的アイドルかつ女優として実力演技派。代表作は映画「TUGUMI」「パラサイトイブ」など、舞台「ロミオとジュリエット」他に「奇跡の人」「Naked-裸」「室温〜夜の音楽」など。また一児の母として、子どもへの自然教育、環境教育に高い意識を持ち、自然と人をむすぶメッセンジャーとしても活躍中。
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