2003/06/19掲載
世界料理 レシピ
-世界食べある記
世界を旅する「フードコンサルタント」
サカイ優佳子さんが、旅先で出会った味を
ユカコ風にアレンジしてご紹介します。
 
ルアンパバン(ラオス)

 
99年夏、ラオのルアンパバンを訪ねた。
古い寺が点在し、その色使いは独特だ。町全体が世界遺産に指定されているが、当時一般旅行者が入国を許されて間もなく、日本語のガイドブックもなかった。

鮮烈な赤が印象的な寺。

メコンを6時間小さなスピードボートで時速85kmで突っ走り到着したところ(夫と子供)。命の危険を感じた。
タイ北部から雨期の直後で水かさの増したメコンを小さなボートに乗って6時間。人口1.5万人のこの町では時間の流れが違う。朝は鶏の鳴き声で始まる。人々は、服も食器も体も、そして歯もメコンの水で洗う。子供たちは裸足で遊び回り、夕方6時にはタクシーも仕事あがり。夕食にでかけたら、帰りは歩く覚悟だ。道でゆきかう人は皆笑顔で子供たちのことをなぜて行く。


ある日、ラオの伝統的な紙漉を復活させたというギャラリーを訪ね、オーナーであるタイ出身のドイツ人と会った。はルアンパバンを訪れた時、即座にイタリアの家を引き払い移住することを決めたという。ラオ紙を使って照明や小物を作って販売する他、メコンの水草を加工した伝統食カイペンをカリフォルニアや香港に輸出も始めた。ルアンパバンの情報発信基地として、次には郷土料理の教室も作ろうと計画中だ。

の作品。折り畳むことができるので、旅のおみやげにも便利。中に照明をいれると 模様が浮き上がる。

船でメコンを行くと、パックオーという名の奥深い洞窟があり、大量の仏像がある。心無い旅行者による持ち出しが多いとは嘆いていた。
実は、話すうちに、イタリアのの家は夫の親友が住む町にあったことがわかり、そこで制作していたの作品はの家に預けてあることまで判明。この偶然を喜び、はその晩、私たちを自宅に招待してくれた。の作品が並ぶ空間で夕食をとり、一緒にあての葉書を書いた。
  
帰国後、私が気にいったオウラムというスープに使うハーブ「サカーン」の包みがから届いた。いつかまたに会いに、そしてルアンパバンのゆったりした空気を吸いに戻りたいと思っている。
 
注:ラオ…地元の人は「ラオス」ではなく「ラオ」と呼ぶ。

Royal Palace Museum


ラオの朝市で食べたスープ

ラオでは、これにビーフンが入った麺(ベトナムのフォーをイメージしてくれればいいです)を朝によく食べます。実際には、麺のボールの他にお皿いっぱいのさまざまなハーブがついてきて、客はそれを好きなだけ入れて食べるのです。ルアンパバンのウォータークレスは特に有名。
ハーブ好きな私はどっさり麺にのせて食べ、朝から至福を味わったのですが…。実はその後、半日腹痛で起き上がれなくなってしまったのです。屋台大好き、生野菜でも生肉でもどこででも食べてしまう鉄の胃袋を持つはずの私としたことが、これは初めての経験。でも午後からはまた復活しておいしいものを探して歩いたのは言うまでもありません。

  ラオの朝市で食べたスープ 作り方はこちら
 
 
サカイ優佳子 1962年、千葉県出身。東京大学法学部卒。
出張や休暇を利用して世界各国を食べ歩く。長女のアトピーをきっかけに食の大切さを再認識。現在は、小学生のための食育プログラム「食の探偵団」や、赤ちゃん連れでも参加できる料理教室などを主宰するほか、「食と農をつなぐ」をテーマに講演会、雑誌連載などを抱え多忙な日々を送る2児の母。
 
 

 
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