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塩タイトル
   
梅田先生 梅田先生が教える塩の特徴と効果
  塩は世界中のどこの国でも使われている基本調味料で、人間が使用したもっとも古い調味料と言われています。塩を使う食生活は、まさに「人間の食文化」の代表と言えそうです。
塩の使い方次第で料理がおいしくもまずくもなってしまいます。塩の特徴をおさえて味つけのポイントをつかみましょう。
 
 
  1. 塩味をつける   
    塩味は早く効果が現れるため、全体の味を左右します。いったん塩味がつくと元に戻すことは不可能ですので、最初の味付けでは塩の量を控えめにし、味見をしながら不足分を少しずつ補うようにするとよいでしょう。
塩の塩辛さは、醤油の5倍、味噌の8.5倍以上です。この二つの数値を目安に覚えておくと、料理に役立ちます。なお、塩味は温度が高くなるほど感じにくくなり、温度が低くなるほど感じやすくなりますので、味付けの時には注意しましょう。 
 
  2. 味の相互作用 塩は生きてゆくのに不可欠  
    塩には、甘さを強く引き立て酸っぱさを和らげる働きがあり、この作用を巧みに利用したものを「隠し味」と呼びます。砂糖を使用した甘いものに少量の塩を加えるとより甘く感じるようになり、すし酢に塩を使うことで酸っぱさが和らぎます。
また逆に、塩に糖(甘み)や酸味が加わると塩辛さが抑制されます。こういう性質を踏まえて上手に料理に利用することが大切です。
 
  3. 脱水・防腐作用  
    塩分濃度が1.5%以上になると、ほとんどの場合、材料の表面に付着している微生物が浸透圧の働きで脱水され、繁殖できなくなり、防腐効果が生じます。この性質を利用して、魚の塩蔵品(たらこ、すじこ、塩辛類、新巻鮭、塩干魚など)が作られます。また、野菜の「塩もみ」や「塩漬け」も塩の脱水作  
用を利用しています。肉に塩味をつける場合は、早くから塩をするとこの作用により、肉の旨みまで抜けてしまうので、調理する直前に塩をするようにしましょう。(4.の内容につき、固くもなってしまうので、塩は調理の直前にします。)
4. タンパク質への作用
塩には、一定以上の濃い塩分にしたり、同時に加熱したりすると、タンパク質に作用して固くする性質があります。魚の塩〆や焼き魚の身くずれを防ぐのにこの性質を利用します。また、タコやカキ、里芋などのぬめりはタンパク質の一種なので、下処理で塩を使用することでぬめりが取り除きやすくなります。
3%以下の薄い塩分濃度では、タンパク質の溶解性を高める働きと、粘弾性を強化する働きがあります。かまぼこなどは、この性質を利用して、魚のすり身に少量の塩を加えて粘性を高めて作ります。また、小麦粉で麺類を作る時に塩を加えるのも、グルテンの粘りを高めてコシを強くするためです。
5. 色出しと褐変防止
塩にはクロロフィル(葉緑素)を安定させ、より鮮やかな緑色にかえる働きがあります。緑色野菜(青菜類)をゆでる時に塩を加える(1.5%が目安)のは、この性質を利用してより青く仕上げるためです。また、一部の野菜やりんごを塩水につけると、酸化酵素の働きが抑制され褐色に変わるのを防ぐことができます。
6. その他
塩には他にもビタミンCやB類を保護する働きもあります。野菜をゆでるときやジュースを作る時などに、ごく少量の塩を加えるのもよいでしょう。
おいしく感じる塩分濃度の目安
 
人間がおいしいと感じる塩分濃度はそれぞれの料理によって異なります。塩は味付けの基本中の基本です。味の基本になる塩分濃度(材料に対する%)を覚えておくことが、失敗しない味付けへの第一歩です。
 
塩分濃度表
塩の種類と使い方
 
最近では色んな種類の塩が見られるようになってきましたが、どう違うのか知っていますか?
細かく分けるとたくさんありますが、主に海水を使って作られる海塩と山で採れる岩塩の2つに分けられます。(その他、少量ですが、塩分の濃い湖から採れる湖塩があります。)
料理の世界では基本的に、海産物には海塩、肉類のように陸で採れるものには岩塩という様に、同じところで採れたものを合わせるのが食材の味を引き出すのに良いと言われています。料理をする時に塩の種類にこだわってみるのもおもしろいでしょう。岩塩がほとんど採れない日本では海塩が一般的です。周りが海に囲まれているので、簡単に塩が取れるように思われがちですが、岩塩として塩を採ることと違い、海水を煮詰めて精製することは時間も手間もかかる仕事でした。そこで考えだされたのが塩田です。塩田に海水を引き入れて濃い海水をつくることで海水を運ぶ手間を減らす工夫をしたのです。塩田を作るのには干潮と満潮の差が大きいところが良いため、瀬戸内海沿岸で発展しました。 塩屋の塩田風景絵
江戸時代の赤穂浪士で有名な赤穂も塩作りが盛んでした。現在でも瀬戸内海沿岸は塩のメーカーが多く、日本の塩作りのメッカとなっています。塩田による製塩はイオン交換膜製法が導入され、高純度の精製塩が主流となるまで、千年以上も続きました。精製塩は手に入りやすく安価なので、私たちの生活を安定させてくれたのですが、純度が高い分、マグネシウムやカルシウムといったミネラル成分がほとんどなくなっています。 古来の塩作りの絵
料理をする時には、そういった成分が味に丸みを出し、素材の旨みを引き出すもとになります。現在では色んな塩が買えるようになりましたので、例えば、材料の下処理や殺菌をしたい時には精製塩を使い、旨みを出したい時にはミネラルの含まれる塩を使うといった風に使い分けるのもかしこい使い方かもしれませんね。 殺菌とうまみイラスト
資料/写真提供:株式会社天塩 
塩を使ったレシピ
天ぷら盛り合わせ 青唐辛子のペペロンチーノ
天ぷら盛り合わせ 青唐辛子の
ペペロンチーノ