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2007/2/1掲載

大人の食学(たべがく)-お肉のチカラ-
大人の食学(たべがく)イメージ写真
 

「豊かな人間性を育むため」という理由で制定され、注目を集めている食育基本法。2006年12月には、この法律に基づいた初めての「食育白書」も発行されました。健やかな生活を送るために、さまざまな角度から“食”を考えようという方向に世の中は動いています。「食育」というと、これでまでは子どもをターゲットにしたものととらえられがちでしたが、より豊かな毎日を過ごすためには、大人たちこそ充実した食生活が必要です。そこで、TEPORE会員の皆さまの“食”経験をアンケートで披露していただき、食材、料理方法に限らず、栄養面、生産方法など、さまざまな切り口で“食生活”について考えていきたいと、テポーレは考えます。豊かな“食”をキーワードに、人生そのものを見つめ直したい。それが、テポーレの考える「大人の食学(たべがく)」です。

※生活習慣病や健康診断の数値など、体調や状態には個人差がございます。 食事療法や食材の制限などが必要とされている場合は、医師や専門家の指示に従っていただけますようお願いいたします。

お肉のチカラ
今回のテーマは、“お肉のチカラ”。年齢を増すごとに、敬遠されてしまいがちなお肉ですが、実は重要な役目があるようです。皆さまからのアンケートを、管理栄養士で食卓プロデューサーの荒牧麻子さんに分析していただきながら、お肉の役割について考えていきます。荒牧さんは、TEPORE会員の皆さまの食肉への理解の深さに、大変安心したとおっしゃっていました。

お肉イメージ
調査概要
調査方法 インターネットリサーチ
調査期間 2007年1月5日(金)〜1月7日(日)
対象者 TEPORE会員
有効回答者数 7467人(男性4467人 女性3000人)

今回の「お肉のチカラ」に関する調査では、2007年1月5日(金)〜1月7日(日)の間に、7467人の方から回答をいただきました。
今回のコメンテーター 荒牧麻子(あらまきあさこ) 管理栄養士。食卓プロデューサー ホテルオークラヘルスクラブの栄養相談を1973年設立時より担当。NPO法人国際食文化研究所・理事長。その著書に『中高年こそダイエット』(NHK出版)などがある。現在、週刊新潮『私の週間食卓日記』連載中。アール・ド・ヴィーブルの会
http://www.artdevivrenokai.com/
お肉は、たんぱく質、脂溶性ビタミン、鉄や亜鉛などのミネラルを摂取することのできる非常に重要な食べ物です。体内で酵素やホルモンになるビタミンA、D、E、Kなどの脂溶性ビタミンを、人間の体は合成することができませんけれど、体にとっては毎日必要ですので、少量をできるだけ毎日食べていただきたいと思います。 コレステロールを気にする方も多いかもしれませんが、日本人の食生活調査では、食べ物から摂取されるコレステロールの50%が卵、25%が魚、そして残りが牛乳・乳製品・お肉からです。それに、日本国民のコレステロール摂取量は、現在ほぼ適正値なんです。最近では、コレステロールによる心臓疾患よりむしろ糖尿病を警戒する方が大切になってきています。

好きなお肉と、そのイメージを教えてください。

スーパーに買い物に行けば、用途に合わせてさまざまな種類のお肉が売られています。 TEPORE会員の皆さまの『よく食べるお肉』を聞いてみたところ、1位「豚肉」、2位「鶏肉」、3位「牛肉」という結果に。「お肉は一切食べない」とお答えいただいた方も0.8%いらっしゃいました。皆さまのご家庭では、どのお肉が食卓に上ることが多いですか?


Q1.あなたが最も食べるお肉は?
あなたが最も食べるお肉
豚肉   53.1%
鶏肉   27.4%
牛肉   18.1%
お肉は一切食べない   0.8%
その他   0.4%
羊肉   0.2%
馬肉   0.1%
鯨肉   0.0%(1人)
猪肉   0.0%(1人)
鹿肉   0.0%
その他のご意見
  回答者数:7467人

集計結果を見て

豚肉が1位なのは、順当な結果だと思います。その他のご意見で書き込んでいただいた「庶民的、料理のレパートリーが多い、ビタミンB群が豊富」というコメントはまさにその通りで、「経済性、合理性、おいしさ、栄養」は食材としての良し悪しとしては大切なポイントです。これらのすべてに当てはまる豚肉は、食生活に欠かせない食材というわけですね。「ダシが良く出る」と記入してくださった63歳の男性がいらっしゃいましたが、実際に料理されていなければわからないことです。感じ入りました。

コメンテーター 荒牧麻子
お肉を使った料理のレシピはこちら→
レシピ紹介
Q2.Q1.の回答で人気上位3つのお肉のイメージは?

牛肉には、イメージの4位に「高価」が入っています。豚肉や鶏肉に比べてぜいたく品というイメージが強く、ほかのお肉と一線をかくしているようです。


豚肉のイメージ 
安価   65.7%
おいしい   64.6%
調理しやすい   40.0%
栄養価が高い   34.5%
健康に良い   33.5%
スタミナがつく   26.7%
安全   8.9%
美容に良い   7.8%
カロリーが低い(ダイエット向き)   6.7%
カロリーが高い(太りやすい)   3.8%
その他   1.3%
高価   0.4%
お肉は一切食べない   0.0%(1人)
その他のご意見
  回答者数(複数回答):3967人


鶏肉のイメージ
安価   61.7%
おいしい   57.5%
カロリーが低い(ダイエット向き)   51.0%
健康に良い   36.9%
調理しやすい   32.4%
栄養価が高い   13.0%
美容に良い   10.7%
安全   4.1%
スタミナがつく   4.0%
その他   2.7%
カロリーが高い(太りやすい)   1.2%
高価   0.6%
お肉は一切食べない   0.0%(1人)
その他のご意見
  回答者数(複数回答):2042人


牛肉のイメージ
おいしい   88.8%
スタミナがつく   26.9%
栄養価が高い   22.8%
高価   22.2%
カロリーが高い(太りやすい)   14.9%
調理しやすい   14.8%
健康に良い   10.0%
安価   3.6%
安全   2.2%
カロリーが低い(ダイエット向き)   1.3%
美容に良い   1.1%
その他   0.8%
お肉は一切食べない   0.0%
その他のご意見
  回答者数(複数回答):1349人

素敵なステーキ
コラム 大澤 孝浩

家庭でステーキを焼くのであれば、高級なお肉よりお手ごろな値段のものの方が、かえっておいしく焼けます。高級なお肉には脂が多いので焼き方を一つ間違えるとせっかくのお肉が台無しになってしまいます。お肉は脂に火が入ってなければ食べたときに全然おいしくないからです。脂に火を通しながら中をレアにとどめるにはプロのテクニックが必要です。だから、高級になればなるほどステーキの焼き方というのは難しくなっていくわけです。逆に輸入物や安価な国産物は、好みの焼き方で焼いて、たとえ少しウェルダンになっていてもちょっとレアすぎてもそれなりにお肉に旨みがあるので、失敗は少ないと言えます。ですから家庭でステーキを焼くにはお手ごろな値段のお肉をおすすめします。

お肉を使った料理のレシピはこちら→
レシピ紹介

あなたはどれくらい肉類をたべますか?

動物性食品が食卓に多く上るようになって、日本人の寿命は飛躍的に延びました。昔ながらの日本食と新たに加わったお肉との微妙なバランスが、長寿を呼んだのかもしれません。そこで、TEPORE会員の皆さまの『肉類を食べる頻度』を聞いてみました。週に2〜3回食べている方が最も多く、2位が1日1食という結果になりました。

どれくらい肉類を食べるか
週に2〜3回   62.2%
1日1食   25.9%
1日2食   4.3%
ほとんど食べない   3.5%
毎食   2.0%
その他   1.5%
全く食べない   0.6%
その他のご意見
  回答者数:7467人

集計結果を見て

毎日食べていらっしゃる方が、全体の約4分の1という結果に安心しました。もちろん、食べすぎには注意しなければいけませんが、少量を毎日食べ続けることが健康には大事です。栄養士の元に寄せられる意見の多くは、肉類を敬遠するものなのですが、それに比べてTEPORE会員の皆さまは、やはり非常に食生活に関心があって、正しい知識を身につけていらっしゃる方が多いと分かりました。また、TEPORE会員の方のご回答には、「魚介類と一日おき」という方もいらっしゃって、魚:肉=1:1という割合をよく理解されているのだと思います。ただ、できれば、1日の中で魚とお肉、両方を食べるのが理想的。実践していただければと思います。

コメンテーター 荒牧麻子

ちょっと試してお肉の食べ方
コラム 大澤 孝浩

豚肉は強火ではなく弱火でじっくりと調理することをおすすめします。じっくり調理することによって余分な脂が出て旨みだけが残り、おいしくいただけます。 フルーツを加熱するということに抵抗があるとおっしゃる方が多いのですが、例えば今の時期だとりんごを薄く切って焼き、豚肉などと一緒に食べればフルーツの甘みと肉の旨みがちょうど良いあんばいに。フルーツは加熱することで料理とあわせやすい糖度になるのです。かんきつ系は少し難しいと思いますが、りんご、バナナ、イチゴ、柿、梨、ぶどうなど、その時期の旬のフルーツで試してみると、思わぬ自分好みの味を発見するという楽しみを感じていただけると思います。ストレートに肉の味を楽しみたいなら、ソースではなく塩にこだわってみてはどうでしょうか?牛肉であればヨーロッパ地方の岩塩、豚肉や鶏肉にはさんごの塩や海草が入った塩といった香りの強い塩を使うのも新鮮な味わいになると思います。

お肉を使った料理のレシピはこちら→
レシピ紹介
まとめ
コメンテーター 荒牧麻子

100歳以上で元気に過ごしていらっしゃる女性の食事記録を見ると、皆さんお肉が大好きなんです。きんさんぎんさんは、親子丼が大好きでしたよね。ビタミンDのように魚からしか摂取できない栄養素もありますが、それはお肉でも同じことです。お肉の脂溶性ビタミンやたんぱく質、ミネラルなどの大切な栄養素も、旨味成分であるアミノ酸もほかの食材がとって代わることはできません。食のアクセントとして、お肉をメインではなく、サブのメニューとして考えると良いかもしれません。何度も申し上げますが、毎日少しずつお肉を食べることが、健康にとってとても大切なのです。

※生活習慣病や健康診断の数値など、体調や状態には個人差がございます。 食事療法や食材の制限などが必要とされている場合は、医師や専門家の指示に従っていただけますようお願いいたします。

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