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2007/9/6掲載

大人の食学(たべがく)〜外食に親しむ〜 
大人の食学(たべがく)イメージ写真

「豊かな人間性を育むため」という理由で制定され、注目を集めている食育基本法。2006年12月には、この法律に基づいた初めての『食育白書』も発行されました。健やかな生活を送るために、さまざまな角度から“食”を考えようという方向に世の中は動いています。「食育」というと、これまでは子どもをターゲットにしたものととらえられがちでしたが、より豊かな毎日を過ごすためには、大人たちこそ充実した食生活が必要です。そこで、TEPORE会員の皆さまの“食”経験をアンケートで披露していただき、食材・料理方法に限らず、栄養面や生産方法など、多方面から“食生活”について考えていきたいとテポーレは考えます。豊かな“食”をキーワードに、人生そのものを見つめ直したい。それが、テポーレ「大人の食学(たべがく)」です。

※生活習慣病や健康診断の数値など、体調や状態には個人差がございます。食事療法や食材の制限などが必要とされる場合は、医師や専門家の指示に従っていただけますようお願いいたします。
調査概要
調査方法 インターネットリサーチ
調査期間 2007年8月16日(木)〜8月19日(日)
対象者 TEPORE会員
有効回答者数 32,640人(男性18,171人 女性14,469人)
今回の「外食に親しむ」に関する調査では、
2007年8月16日(木)〜8月19日(日)の間に、
32,640人の方から回答をいただきました。
コメンテーター 荒牧麻子(あらまき あさこ)管理栄養士、食卓プロデューサー。ホテルオークラヘルスクラブの栄養相談を1973年設立時より担当。NPO法人国際食文化研究所・理事長。その著書に「中高年こそダイエット」(NHK出版)などがある。現在、週刊新潮に『私の週間食卓日記』を連載中。アール・ド・ヴィーヴルの会 http://www.artdevivrenokai.com/
http://www.artdevivrenokai.com/
『百歳の大好物』という本があるのですが、その中で、健康長寿の方たちが好んで食べる食品として、うなぎ、刺身、天ぷらに加えて、コーヒーが上がっているんですね。かつては、食後には必ず日本茶だった高齢者の方も、今ではコーヒーが大好物。つまり、食に対する考え方が大きく変わっているようなのです。外食についても同様に、新しい付き合い方が生まれてきているに違いないと思います。
※今回お聞きした「外食」には、社員食堂・学生食堂、惣菜やコンビニなどの中食、宅配・デリバリーなどは含まれません。
Q1.あなたは、どこで外食することが多いですか?もっとも多く利用するお店のタイプを1つ選んでください。
1位   ファミリーレストラン 22.4%
2位   ラーメン店 10.9%
3位   回転寿司 9.4%
4位   居酒屋 8.3%
5位   ハンバーガー、フライドチキン系ファーストフード 7.4%
6位   フレンチやイタリアンなどのレストラン 7.3%
7位   寿司、うなぎ、天ぷらなどの和食店 5.9%
8位   うどん、そば店 5.3%
9位   定食屋 3.6%
10位   丼もの系ファーストフード 3.5%
(回答数=32,640人)
その他のご意見

Q2.Q1でお答えいただいたお店には、どれくらいの頻度で行っていますか?
1位・月に2〜3回程度(31.0%)、2位・月に1回程度(24.5%)、3位・週に1回程度(16.9%)、4位・数ヶ月に1回程度(13.4%)、5位・週に2〜3回程度(9.1%)、6位・外食はしない(3.2%)、7位・ほぼ毎日(1.6%)、(回答数=32,640人)
1位   月に2〜3回程度 31.0%
2位   月に1回程度 24.5%
3位   週に1回程度 16.9%
4位   数ヶ月に1回程度 13.4%
5位   週に2〜3回程度 9.1%
6位   外食はしない 3.2%
7位   ほぼ毎日 1.6%
(回答数=32,640人)
その他のご意見


集計結果を見て

よく外食するお店のベスト5は、比較的リーズナブルなジャンルによって占められているようです。また、外食の頻度を見ると、決して特別なときだけ外食に出掛けているわけではなく、日常的な食事として利用されていることがわかります。
これはつまり、外食が、すでに社会システムのひとつとして私たちの生活に組み込まれ、機能していることの裏づけになると思います。その中で、料金、メニューのラインナップ、ボリュームなどの経済的合理性を考えると、ファミリーレストラン(ファミレス)が1位になるのは当然といえるかもしれませんね。

コメンテーター 荒牧麻子

Q3.あなたは、どんなときに外食に行くことが多いですか?当てはまるものを3つ以内でお答えください。
1位   食事を作るのが面倒なとき 22.8%
2位   手早く食事をすませたいとき 18.4%
3位   記念日やお祝いのとき 17.5%
3位   手軽に食欲を満たしたいとき 17.5%
5位   家族や友人に外食をせがまれたとき 15.5%
6位   来客があるときや、人と会うとき 13.6%
7位   家で作れないもの、作りにくいものを食べたいとき 12.1%
8位   大勢で食事をしたいとき 11.1%
9位   食事の支度ができないとき(時間がない、ケガなど) 10.3%
10位   特に決まっていない 9.6%
(回答数=32,640人)
その他のご意見


Q4.あなたが感じる外食の良さや魅力は何ですか?当てはまるものを3つ以内でお答えください。
1位   おいしいものが食べられる 37.1%
2位   家とは違った雰囲気で食事が楽しめる 34.2%
3位   家事から解放される(料理や後片付けをしなくてすむ) 29.0%
4位   自分では作れないものを食べることができる 28.5%
5位   気分転換・ストレス解消になる 28.2%
6位   家族・恋人・友人とのだんらんの時間がもてる 22.3%
7位   手早く食事ができる 20.1%
8位   珍しいものが食べられる 14.4%
9位   ぜいたくな気分になれる 9.4%
10位   大人数で会食できる 7.5%
(回答数=32,640人)
その他のご意見


集計結果を見て

外食には、3つの要素が求められているのではないでしょうか?
1つ目は、栄養に関する側面。例えば、付け合せの野菜があったり、サイドメニュー(副菜)があったりすることで、ご家庭での食事よりもかえって食品数が多くなり、栄養バランスがとりやすくなることが考えられます。Q4のその他の回答にあった「食べ過ぎないですむ」というのも、外食で栄養管理ができることの証明ですよね。
2つ目は、ご家庭の料理へのフィードバック。ご家庭で料理される方ほど、外食でプロの技を見て、香りをかいで、舌で味わうことで、新しい料理へのヒントを得ることも少なくないのではないかと思います。
そして3つ目が、食卓としての利用。落ち着ける、気分転換、家とは違った雰囲気などの回答が上位に来ているのは、食事そのものよりも、外食の場を、食卓という空間として重要視していることの表れではないでしょうか。
TEPORE会員の皆さまは、この3つの要素を目的に合わせて使い分け、外食と上手に付き合っているのではないかと感じました。

コメンテーター 荒牧麻子

社団法人日本フードサービス協会/広報室室長 千葉 国雄(ちば くにお)さん コラム/社団法人日本フードサービス協会/広報室室長 千葉 国雄(ちば くにお)さん
 

外食には、新鮮で安全・安心な食材を、プロの技でおいしく食べていただくという大切な役割があります。それに加えて私どもは、家族や友人、地域の人々との交流の「場」を提供させていただきたいと願っています。
昔は、食事中に話しをするのは不作法だといわれましたが、今ではむしろ、食事とともに会話を楽しむことが必要になってきているのではないでしょうか。家族がそろっていても、それぞれが別々のことをしていたり、黙って食べていたりするだけの食卓では、寂しいのではないでしょうか。「おいしいね」とか、「どうやって作ったの?」「どこで採れたの?」といった、「食」をめぐる話題は、誰とでも共有できるものです。ただ食べるだけではなく、話題に花を咲かせながらの食事をゆっくり楽しむために、外食店を利用していただきたいと思います。核家族化が進む中で、小さなお子さまからお年寄りまで、誰もがくつろげる世代間交流のきっかけとしても、外食店を活用していただきたいですね。


Q5.あなたは、外食するお店を決めるときに何を重視しますか?とくに重視することを3つ以内でお答えください。
1位   料金がリーズナブル 63.1%
2位   味が良い 62.6%
3位   店の雰囲気や店員のサービスが良い 35.9%
4位   メニューの種類が多い 19.2%
5位   駐車場がある 17.8%
6位   アクセスが便利(家や職場から近いなど) 15.4%
7位   割引やお得なサービスがある 9.7%
8位   料理が出てくるのが早い 9.4%
9位   禁煙・分煙がされている 7.2%
10位   子どもや高齢者向けのメニューが豊富 6.5%
(回答数=32,640人)※複数回答
その他のご意見


集計結果を見て

「料金」「味」「サービス」と三拍子そろっていることが外食店成功の秘けつですが、さらに重要なことは、それらが消費者の納得できる適正なものであることです。ただ安ければ良いのではなく、料金に見合った味やサービスが提供できるお店であることが大切なのですね。
回答結果の上位項目はもちろん、その他のご意見に挙がっている内容にも、今の日本の食生活そのものに求められている要件がみごとに表れているように感じます。家庭での食事と外食の距離感が縮まり、日常的に外食が取り入れられ、ファミリーレストランなどが広く支持されるようになってきた背景には、まさにこうした理由があるからに他ならないと思うのです。

コメンテーター 荒牧麻子

Q6.あなたのオススメの外食店や、オススメの外食メニューがあれば、その理由も合わせて教えてください。(自由回答)
  • 横浜鶴見の「洋食屋ジンノ」 素材もさることながら、料理のソースが美味です (30代・男性)
  • 「野の葡萄」 バイキング形式ながら、体にやさしい食材やメニュー中心で、それぞれの効能掲示もあり、楽しめる (40代・女性)
  • 鎌倉駅の踏切のそばに「リメッタ」というイタリアンがあります。ここは何を食べてもおいしく、雰囲気も庶民的で、高くなくて楽しめます (60代・男性)
  • 「美登利寿司」の板さんおまかせにぎり (50代・女性)
  • ヘルシーなレストランは少ない。「クシガーデン」はマクロビオテックの理論で料理しているので、おすすめ。体の中がきれいになった気がする料理がいろいろと食べられて、味も悪くない (50代・女性)

  • 国立の「クニタチファーム農家の台所」 プランターから好きな野菜を摘み取って来ると、料理してくれる。井戸サラダバーには珍しい野菜がたくさんあって、もりもり食べられる! (40代・女性)

  • 「シズラー」は、家族それぞれで自分の食べたい野菜と果物が好きなだけ摂れて、デザートも豊富! (40代・女性)

  • 栃木・茨城あたりにある「徳次郎食堂」 24時間営業で、とにかく量が多く、値段も安い。トラック運転手ご用達のような食堂。店員の対応も良い。おすすめです (40代・男性)

  • 恵比寿にある「賛否両論」という和食のお店。狭いお店ですが、行った人が必ずリピーターになってしまうくらいおいしいので、予約を取るのが大変です (30代・女性)

  • 最近は老舗めぐりです。「今半」のすき焼き、「つな八」の天ぷら、「美々卯」のうどんすき等です。長く続いている理由がわかる感じです (40代・女性)

  • 「聘珍楼」 近くの駅にあるのでよく行く。食材が気になるとき、良い素材を使用していると安心できる (50代・女性)

  • 「銀座アスター」の海鮮焼きそば。プリプリの具がたくさん入っていて、ぜいたくな焼きそばです (50代・女性)

まとめ
コメンテーター 荒牧麻子

かつては外食というと、「お金がかかって不経済」とか、「外食を続けると身体に悪い」といったネガティブなイメージでとらえられることが多かったと思います。しかし、牛肉のBSE問題が取りざたされて以来、外食産業も、安全性を訴求した情報を積極的に発信するようになってきました。消費者の健康志向や安全意識の高まりに合わせるように、カロリーやアレルゲンの有無について表示したり、旬の食材を使ったりするようになり、さらには、野菜の生産者を写真入りで紹介したり、地域の特性を活かした地産地消を実践したりする店舗も増えています。また、少子高齢化社会を視野に入れたメニューの開発や、サービスの提供など、さまざまなチャレンジも行なわれています。その結果、これまで外食をネガディブにとらえて敬遠していた人たちまでもが、肯定的かつ積極的に外食を利用するようになってきているようなのです。
経済性の高さや栄養管理面の充実、そして何よりも、食を楽しむという目的で、皆さまのご家庭でも、ふだんの生活の中にもっと外食を取り入れてみてはいかがでしょうか?きっと、より豊かな食生活が実現できるに違いないと思いますよ。

※生活習慣病や健康診断の数値など、体調や状態には個人差がございます。食事療法や食材の制限などが必要とされる場合は、医師や専門家の指示に従っていただけますようお願いいたします。

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