TEPORE 夏のECOキャンペーン


大人の食学(たべがく)
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2010/1/14掲載

TEPORE アンケート 大人の食学(たべがく)
テーマイメージ おでん
大根、玉子、こんにゃく…。身を切るような寒風が吹く夜は、熱々の「おでん」が食べたくなります。専門店やご家庭で作る「おでん」だけでなく、最近では、価格も手ごろですぐに食べられる、コンビニやレトルト食品のおでんも人気が高いのだとか。ただ、ひと口に「おでん」と言っても、おでん種やだし汁などにはさまざまな地域性があって、一人ひとりがイメージするおでんにも微妙な違いがあるようです。今回のアンケートでは、TEPORE会員の皆さまが、どのような「おでん」に親しんでいるのかを調査してみました。
調査概要
調査方法 インターネットリサーチ
調査期間 2009年12月10日(木)〜12月13日(日)
対象者 TEPORE会員
有効回答者数 61,767人(男性 35,179人 女性 26,588人)
今回の「大人の食学〜おでん〜」に関する調査では、2009年12月10日(木)〜12月13日(日)の間に、61,767人の方から回答をいただきました。
Q1 「これがあってこその『おでん』だ!」とあなたが思う、あなたにとって欠かせないおでん種は
何ですか?
1位
大根 79.2%
2位
玉子 52.1%
3位
こんにゃく 27.2%
4位
ちくわ 14.7%
5位
白はんぺん 13.2%
6位
すじ肉 11.5%
6位
餅きんちゃく 11.5%
8位
さつま揚げ 11.1%
9位
ちくわぶ 10.6%
10位
厚揚げ 10.0%
11位
がんもどき 8.6%
12位
じゃがいも 8.2%
13位
こんぶ 7.4%
14位
しらたき 6.3%
15位
つみれ 5.6%
16位
ごぼう巻き 4.6%
17位
豆腐 2.2%
18位
たこ 1.2%
19位
ウインナー巻き 1.1%
19位
黒はんぺん 1.0%
(回答者数=61,767人)※複数回答

地域別ランキング 《北海道》 《東北》
1位
大根 82.4%
2位
玉子 62.3%
3位
こんにゃく 24.9%
4位
がんもどき 16.6%
5位
ちくわ 14.6%
5位
白はんぺん 14.6%
7位
しらたき 14.5%
8位
餅きんちゃく 13.0%
9位
さつま揚げ 10.1%
10位
厚揚げ 5.9%
(回答数=1,924人)※複数回答
1位
大根 83.9%
2位
玉子 56.7%
3位
こんにゃく 24.6%
4位
ちくわ 16.7%
4位
白はんぺん 16.7%
6位
さつま揚げ 15.5%
7位
がんもどき 11.6%
8位
餅きんちゃく 10.9%
9位
こんぶ 10.8%
10位
しらたき 10.2%
(回答数=2,728人)※複数回答
《関東》 《甲信越》
1位
大根 78.8%
2位
玉子 48.3%
3位
こんにゃく 23.9%
4位
白はんぺん 18.3%
5位
ちくわぶ 16.6%
6位
ちくわ 14.3%
7位
さつま揚げ 13.8%
8位
餅きんちゃく 11.1%
9位
こんぶ 10.3%
10位
がんもどき 9.5%
(回答数=35,209人)※複数回答
1位
大根 84.6%
2位
玉子 55.1%
3位
こんにゃく 33.0%
4位
ちくわ 21.7%
5位
さつま揚げ 12.2%
6位
がんもどき 10.4%
7位
白はんぺん 9.7%
8位
餅きんちゃく 9.6%
9位
しらたき 9.2%
10位
こんぶ 8.1%
(回答数=2,045人)※複数回答
《東海》 《北陸》
1位
大根 81.8%
2位
玉子 63.7%
3位
こんにゃく 36.2%
4位
ちくわ 16.8%
5位
餅きんちゃく 10.9%
6位
すじ肉 10.1%
7位
厚揚げ 9.5%
8位
さつま揚げ 8.5%
9位
がんもどき 6.7%
10位
白はんぺん 6.4%
(回答数=5,355人)※複数回答
1位
大根 84.9%
2位
玉子 50.5%
3位
こんにゃく 25.1%
4位
すじ肉 23.3%
5位
ちくわ 14.5%
6位
餅きんちゃく 11.7%
7位
がんもどき 11.4%
8位
豆腐 9.4%
9位
さつま揚げ 8.3%
10位
じゃがいも 8.1%
(回答数=832人)※複数回答
《近畿》 《四国》
1位
大根 76.6%
2位
玉子 49.9%
3位
こんにゃく 30.9%
4位
すじ肉 27.2%
5位
厚揚げ 24.4%
6位
じゃがいも 19.3%
7位
ちくわ 16.5%
8位
餅きんちゃく 12.0%
9位
ごぼう巻き 9.2%
10位
がんもどき 4.9%
(回答数=7,484人)※複数回答
1位
大根 72.3%
2位
玉子 61.5%
3位
こんにゃく 41.9%
4位
すじ肉 30.6%
5位
厚揚げ 14.2%
6位
ちくわ 13.2%
7位
じゃがいも 12.3%
8位
餅きんちゃく 9.9%
9位
豆腐 7.9%
10位
ごぼう巻き 4.0%
(回答数=1,048人)※複数回答
《山陰》 《山陽》
1位
大根 82.8%
2位
玉子 60.1%
3位
こんにゃく 35.9%
4位
すじ肉 34.4%
5位
厚揚げ 12.0%
6位
餅きんちゃく 10.8%
7位
ちくわ 9.3%
7位
豆腐 9.3%
9位
さつま揚げ 7.3%
10位
がんもどき 5.5%
(回答数=343人)※複数回答
1位
大根 75.7%
2位
玉子 59.7%
3位
すじ肉 33.9%
4位
こんにゃく 33.0%
5位
厚揚げ 19.6%
6位
餅きんちゃく 14.5%
7位
ちくわ 9.9%
8位
じゃがいも 8.0%
9位
ごぼう巻き 6.1%
10位
さつま揚げ 5.3%
(回答数=1,669人)※複数回答
《九州》 《沖縄》
1位
大根 78.2%
2位
玉子 61.2%
3位
こんにゃく 31.7%
4位
すじ肉 30.9%
5位
厚揚げ 22.4%
6位
餅きんちゃく 16.2%
7位
ちくわ 8.9%
8位
しらたき 7.5%
9位
がんもどき 5.3%
10位
さつま揚げ 4.7%
(回答数=2,872人)※複数回答
1位
大根 82.6%
2位
玉子 53.9%
3位
こんにゃく 19.0%
4位
厚揚げ 16.7%
5位
ちくわ 13.6%
6位
すじ肉 10.1%
6位
しらたき 10.1%
8位
がんもどき 8.9%
8位
豆腐 8.9%
10位
白はんぺん 7.8%
10位
じゃがいも 7.8%
10位
餅きんちゃく 7.8%
(回答数=258人)※複数回答

解説
全体の1位は「大根」(79.2%)、2位は「玉子」(52.1%)、3位は「こんにゃく」(27.2%)でした。この3種は、地域別・年代別でもすべてに共通して上位にランクインしていて、絶大な人気がある、ということがわかりました。
地域別に見ると、「大根」と「玉子」は不動の1位・2位となっています。また、東日本では「はんぺん」の人気が上位ですが、日本列島を西に向かうに従って、「すじ肉」と「厚揚げ」の人気が上昇していきます。また、関東地域でのみ「ちくわぶ」がランクインしているのも、地域の特性が出ています。
その他のご意見では、それぞれの土地ならではのおでん種を挙げられた方や、本来は洋風メニューであるウインナーやロールキャベツなどがお好みという方も多くいらっしゃいました。
他にもこんなご意見がありました
  • 「餃子巻き」これは博多だけだと思う (40代・女性)
  • あらびきウインナー、ロールキャベツ (30代・男性)
  • カレーボール (40代・男性)
  • コロ(鯨の脂身から脂を抜いたかす) (70歳以上・男性)
  • すじ(サメなどの軟骨入りの練り物) (40代・女性)
  • トマト (30代・女性)
Q2 あなたがふだん食べることの多いおでんは、どのようなものですか?
1位
バラで買った具材を使った、自宅で作るおでん 59.0%
2位
セット具材を使った、自宅で作るおでん 22.8%
3位
コンビニエンスストアや惣菜屋のおでん 9.6%
4位
真空パックや缶詰など、レトルトのおでん 3.2%
5位
小料理屋や居酒屋で食べるおでん 2.7%
6位
おでん専門店で食べるおでん 1.5%
7位
屋台で食べるおでん 0.4%
(回答者数=61,510人)
解説
おでんイメージ 全体の1位は、「バラで買った具材を使った、自宅で作るおでん」(59.0%)でした。おでん種をバラで購入するという方が多い理由は、好きな種を多めにしたり、家族構成によって必要な量だけを購入できたりするからではないでしょうか。「おでんは自宅で作る」とお答えいただいた方は、バラとセットを合わせると8割を超えました。おでんは、家庭的な食べ物として皆さまの間に定着しているようです。
その他のご意見では、「うどん屋さんでおでんを食べる」というご意見が多く寄せられました。香川県などでは、讃岐うどんがいただけるお店におでん鍋が常設されていて、うどんの出来上がりを待つ間におでんのだそうです。最近の讃岐うどんブームで、そうしたおでんのあるうどん屋さんが全国に広まっているのかもしれませんね。
他にもこんなご意見がありました
  • うどん屋で、うどんを待ちながら食べる (50代・男性)
  • おでん専門店(持ち帰り専門)で買ってきたおでん (30代・男性)
  • レトルトのおでんに具材を追加して煮込む (50代・女性)
  • 自宅で、セット具材にさらに自分の好きな具材をプラスし、玉子や野菜類も大量に加えてたくさん作る (40代・女性)
Q3 あなたは、おでんをいつ食べることがもっとも多いですか?
1位
夕食にご飯のおかずとして 65.6%
2位
夕食に主食として 16.0%
3位
お酒のつまみとして 13.5%
4位
特に決まっていない 2.3%
5位
おやつとして 1.1%
6位
昼食にご飯のおかずとして 0.8%
7位
昼食に主食として 0.4%
8位
朝食にご飯のおかずとして 0.1%
(回答者数=61,510人)

年代別ランキング 《29歳以下》 《30〜39歳以下》
1位
夕食にご飯のおかずとして 61.2%
2位
夕食に主食として 23.4%
3位
お酒のつまみとして 4.7%
4位
特に決まっていない 4.5%
5位
おやつとして 3.4%
(回答数=3,520人)
1位
夕食にご飯のおかずとして 65.4%
2位
夕食に主食として 19.3%
3位
お酒のつまみとして 8.7%
4位
特に決まっていない 2.8%
5位
おやつとして 1.7%
(回答数=14,766人)
《40〜49歳以下》 《50〜59歳以下》
1位
夕食にご飯のおかずとして 66.5%
2位
夕食に主食として 16.5%
3位
お酒のつまみとして 12.5%
4位
特に決まっていない 2.2%
5位
おやつとして 0.9%
(回答数=19,328人)
1位
夕食にご飯のおかずとして 64.5%
2位
お酒のつまみとして 17.6%
3位
夕食に主食として 14.0%
4位
特に決まっていない 2.0%
5位
おやつとして 0.7%
(回答数=13,499人)
《60〜69歳以下》 《70歳以上》
1位
夕食にご飯のおかずとして 66.1%
2位
お酒のつまみとして 19.7%
3位
夕食に主食として 11.1%
4位
特に決まっていない 1.8%
5位
昼食にご飯のおかずとして 0.5%
5位
おやつとして 0.5%
(回答数=7,972人)
1位
夕食にご飯のおかずとして 69.9%
2位
お酒のつまみとして 18.8%
3位
夕食に主食として 8.3%
4位
特に決まっていない 1.6%
5位
昼食にご飯のおかずとして 0.6%
(回答数=2,425人)

解説
おでんイメージ 全体の1位は、「夕食にご飯のおかずとして」(65.6%)でした。おでんを主食として食事をされるのではなく、主食をとりながら、おかずにおでんを召し上がる方が多いようです。栄養バランスを考えても、おでんには緑黄色野菜が不足しがちなので、副菜として青菜類を加えると良いのではないでしょうか。
年代別に見ると、どの年代も、おでんは夕食時に召し上がることが多いのに変わりはありませんが、年代が上がるにつれて、お酒の肴(さかな)におでんを召し上がる方が増えています。お酒を飲みながらおでんをつつくのも、寒い冬ならではの楽しみと言えそうです。
他にもこんなご意見がありました
  • おでんが残っている限り、朝昼夕食べる (40代・男性)
  • ご飯のおかずにはならないので、夕食の副食として (50代・男性)
  • いったん作ると、なくなるまで常におでんが温まっている状態にして、家族それぞれが食べたいときに食べられるようになっている (50代・女性)
  • 飲んだあとに、屋台でおでん (40代・男性)
  • 夕飯にみそ汁代わりに (29歳以下・男性)
Q4 あなたのご家庭のおでんの変わり種や、これだけは譲れないというこだわりの食べ方があれば教えてください。
◆お宅のおでん変わり種
お宅のおでん変わり種
  • 鶏もも肉、レバー 砂肝をきれいに洗い、しらたきで巻いて煮込みます。とてもおいしいです (60代・女性)
  • 今は「すじ」というと関西風の「すじ肉」が主流になってしまいましたが、以前、関東圏では魚肉の練り物が「すじ」でした。 おでんのだし汁と「すじ」から出るうま味が合わさると、絶品です。 (50代・男性)
  • 高野豆腐も入らなければおでんではない、と思っている。子どものころ、お昼ごろから薪ストーブの上に乗っかっていて、「早く夕飯にならないかなあ」と思いながら、匂いをかいでいたおでん鍋が懐かしい (60代・女性)
  • おでん種のひとつに、「銀杏」を入れます。いろいろな味が染み込み、本当においしいです (70歳以上・男性)
  • ふき、わらび、細たけのこは、おでん種として欠かせない (60代・男性)
  • レンコン!煮込んでもシャキシャキとして最高! (40代・女性)
  • サザエの身をつまようじに刺して、おでんの種にするのが、わが家の定番 (50代・女性)
  • 山芋、にんじん、カリフラワーなど野菜を入れる (60代・男性)
  • スルメいかをお湯で戻して、砂糖しょう油で甘辛く煮込んでおいたものを串に刺して、おでん鍋に入れる。やわらかくて、子どもでもおいしく食べられます (40代・男性)
◆おでんを食べるときのこだわり
おでんを食べるときのこだわり
  • 「そんなにつけたら、からしの味しかしないから止めてくれ!」と言われるくらい、たっぷりからしをつけて食べるのが好きです (30代・女性)
  • わが家では、「おでん」はご飯のおかずとして食べています。 そのとき、ご飯は必ず「炊き込みご飯」です (40代・男性)
  • 締めは玉子!丸飲みして、口の中がパサパサになったところを、おでんつゆで流し込みます (30代・男性)
  • 1日めはあっさりと、2日めは牛すじを入れて少しこってりと! (40代・女性)
  • おでんが終わったあと、残っただし汁にうどんを入れて食べます。題して「うでん」! (30代・女性)
  • おでんのだし汁を熱々のご飯にかけて、青ネギを散らして食べる。わが家のおでんの締めはこれです (40代・女性)
  • 黒はんぺんも、ちくわぶも、両方入れる静岡・東京混在おでんが、わが家の定番 (40代・女性)
  • からしの代わりに、ゆずこしょうを使うとまた美味! (30代・女性)
  • 種にはからし、汁には七味をつけるのが、譲れない食べ方ですね (50代・男性)
<スペシャリスト・トーク>「おでん」について、専門家にお話をうかがってみました!
「おでん」について、専門家にお話をうかがってみました!

新井 由己さん新井 由己(あらい よしみ)さん
おでん研究家
1996年から、日本国内はもとより、韓国と台湾のおでんも食べ歩き、「おでん」の比較研究を始める。著書に『とことん亭のおいしいおでん』(凱風社)、『だもんで静岡おでん』(静岡新聞社)などがある。
新井由己の仕事帖 >> http://www.yu-min.jp/

◆おでんは、いつごろから食べられているのですか?
おでんのルーツは「田楽」にあります。田楽というと、こんにゃくにみそをつけて食べるものを思い浮かべますが、そもそも田楽とは、豆腐を串に刺して焼き、みそをつけたものでした。「おでん」という呼び方も、江戸時代に宮中に仕えていた女官たちが、田楽のことを隠語で「おでん」(おでんがくの略)と呼んでいたことが由来と言われています。
江戸時代、庶民の間では、お店に入って食事をするよりも、屋台で買い食いをするファストフード形式の食事が流行っていたようです。ですから、手軽にスナック感覚で食べられる田楽は人気で、種類も豆腐だけでなく、こんにゃくや里芋、魚などバリエーションが増えていったようです。江戸後期になって、しょう油の醸造が始まると、江戸の町では、とにかく何でもしょう油味で煮込むことが流行になります。焼いて、みそをつけて食べていた田楽も、しょう油味の汁で煮込まれるようになり、これが現在のおでんのベースとなっています。

◆しょう油味で煮込まれたおでんは、その後、どのように全国へ広まっていったのですか?
明治初期までは、どちらかというと煮物に近い、汁気が少なめのおでんが一般的でした。そこへ、東京の本郷にある老舗おでん屋さん「呑喜(のんき)」の創業者が、汁気をたっぷりと増やした「改良おでん」を考案して売り出しました。これが、近くにあった東京帝国大学(現在の東京大学)の学生の間で評判となって、口コミで広がっていき、現在のような汁気の多いおでんが主流になったと言われています。
大正時代には、関西地方にもおでんが伝わりましたが、それまであった田楽と区別するために、東京から伝わったおでんは「関東煮(かんとうだき、かんとだき)」と呼ばれました。現在でもその名残がある地方もあります。
関東のおでんは、かつおだしに砂糖と濃い口しょう油を使いますが、関西のおでんの味付けは、こんぶやかつおでとっただしに、うす口しょう油を使うのが基本です。各地で親しまれていく過程で、おでんには、その土地ならではの食文化がミックスされたり、名産品のおでん種が用いられたりと、さまざまなエッセンスが加わっていったのです。

◆おでんは、地域によってもいろいろ特徴がありそうですね。
これだけ地域に根づいていて食べられているにも関わらず、おでんに地域差があることはあまり知られていないんですよね。仲間とおでん談義を繰り広げたときに、はじめて自分が食べて育ったおでんに特色があったことに気付くこともあるようです。
例えば、おでん種について、各地で定番とされているものの特徴を挙げると、東京では「ちくわぶ」、静岡は「黒はんぺん」や「豚モツ」、沖縄では「豚足」が入るといった違いがあります。また、名古屋ではしょう油味ではなく、八丁みそを使ったおでんが食べられていたりもします。
さらに、つけだれにも地域の特徴があります。関東は、からしをつけて食べることが多いですが、全国的に見ると、みそだれをつける地域が多く、青森県ではしょうがみそ、四国の香川県や徳島県では米みそを使ったからしみそ、愛媛県では麦みそを使ったからしみそなどで食べられています。

◆おいしいおでんを作るコツのようなものはあるのでしょうか?
だし汁の澄んだ、見た目にも美しいおでんに仕上げるには、おでん種をぎゅうぎゅうに詰め込まずに、鍋におでん種がプカプカと浮かんでいる状態で、だし汁を沸騰させずに、静かに煮るのが秘訣です。しかし、自宅でおでんを作るときには、ついおでん種の種類や量が多くなってしまって、あっという間に鍋がいっぱいになりませんか?
そんなときにオススメしたいのが、『適温調理』です。家の中で一番大きな鍋にだし汁を作り、おでん種を入れて、沸騰する直前で火から下ろします。新聞やバスタオルなどで鍋ごと包んで保温し、ゆっくりと温度が下がるようにすると、おでん種にじっくりと味が染み込んで、煮崩れてだし汁がにごることもなく、おいしいおでんに仕上がります。保温して放置する時間が5〜6時間ほど必要なので、午前中に仕込んでおけば、夜に温め直すだけで、おいしいおでんが食べられます。コトコト煮込むために火元に張り付いている必要もありませんし、光熱費の節約にもなりますよ。

◆新井さんご自身が、おでんを楽しむ際に工夫されていることがあれば教えてください。
私がおでんを作って人をもてなすときには、各地で食べられているおでんを何種類か用意します。いつも食べているおでんと比べて、おでん種や見た目のギャップで話題も広がり、とても評判が良いですね。つけだれも、からしだけでなく、先ほどお話したようにいろいろな種類のみそだれなどを用意して、食べ比べてみるのも楽しいですよ。

◆新井さんにとって、おでんとはどんな料理ですか?
和食の専門書でおでんを調べると、煮物に分類されている場合と、鍋物に分類されている場合がありますが、私はどちらにも違和感があります。鍋物にしては材料を煮ながら食べる独特の雰囲気がなく、調理済みの状態で料理が出てきますし、煮物にしては汁が多すぎます。豆腐田楽からコンビニおでんまで、ひと言で定義できないほど多種多様な顔を持っているので、新しく「おでん物」というカテゴリーを設けないと、うまく整理できないと思います。
よく、「おでんの定義とは何ですか?」という質問をされるのですが、そのとき私は、「その土地の人が“おでん”と呼んでいるものが、おでんです」とお答えしています。ある地域で「おでん」と呼ばれるものを別の地域に持っていくと「これはおでんではない」と言われることもあります。
鍋物でも煮物でもなく、ひとつの和食のジャンルとして「おでん物」があることを、多くの方にもっと知ってもらいたいですね。その土地に合わせて変化してきたおでんには、まだまだ可能性が秘められていて、きっとこれからも発展を続けていくのだろうと思います。
今回の「大人の食学 〜おでん〜」についてのアンケート結果は、いかがでしたか?
今回の「大人の食学 〜おでん〜」についてのアンケート結果は、いかがでしたか?
おでんの背景を読み解いてみると、その土地ならではの生活・文化や食習慣とも密接なつながりがあるようです。代表的な国民食と言われているカレーやラーメンに勝るとも劣らないほど、実はおでんにも、土地ごとに、また人それぞれに、食べ方やおでん種に対するこだわりがあって、誰もが持論を語れるだけの奥の深い料理であることがわかりました。
今夜は、熱々のおでんを囲んで、そんなこだわりのおでん談義に花を咲かせてみてはいかがでしょうか。

次回のTEPOREアンケートは、「正しい姿勢できていますか?」についてのアンケート結果を発表します。お楽しみに!

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※リサーチ結果の転載、引用、お問合せにつきましては、こちらよりご連絡ください。
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