
2014年08月05日掲載
うなぎを食べて夏バテを予防しよう!
~石麻呂に吾もの申す夏やせによしといふ物そ
むなぎ取り食せ~
これは万葉集で大伴家持が詠んだ歌で、とても痩せていた石麻呂という人に、むなぎ(うなぎ)は夏痩せに効果的だから召し上がった方が良いですよ、と説いたものだそうです。
このように、うなぎは夏バテの予防に役立つ食べ物として、昔から親しまれていました。
「土用の丑の日」にうなぎが食べられるようになった理由は諸説ありますが、幕末に活躍した学者の平賀源内が、「う」がつく「丑」の日にうなぎを食べようと宣伝したのが始まりという説が有力といわれています。
そこで今回のTEPOREトクトクコラムでは、栄養価が高く、古くから薬として用いられていたうなぎについてご紹介します。
うなぎは栄養の宝庫
うなぎには、免疫力を高めて抵抗力をつけるビタミンAの含有量が極めて多く、蒲焼き一人分で1日に必要な量を十分摂ることが出来ます。他にも、疲労回復や美肌などに効果のあるビタミンB、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、細胞の若返りをサポートするビタミンE、皮膚や髪の健康を維持して代謝を活発にする亜鉛なども豊富に含まれています。
また、全身に酸素を届けて二酸化炭素を排出する鉄分も含まれていますが、鉄分の吸収に必要なビタミンCがうなぎにはほとんどありません。うなぎを食べるときは、野菜や果物などからビタミンCを補うようにしてくださいね。
一方、うなぎは「脂っぽい」「カロリーが気になる」という方もいらっしゃるでしょう。うなぎの脂分には、悪玉コレステロールを抑制する作用がある不飽和脂肪酸のEPAやDHAが多く含まれており、血液をサラサラにする働きがあります。そして、カロリーもそれほど高くはありません。
うなぎの豆知識
<買ってきたうなぎの蒲焼きをおいしく食べる方法>
うなぎを家で温め直したら、身が固くなってしまっておいしくなかった、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
フライパンの場合:
アルミホイルを敷き、うなぎの身が上になるように置きます。付属のタレと大さじ2杯のお酒をうなぎの身にふりかけ、蓋をして3分~5分程度温めます。このとき、弱火でじっくりと蒸し焼きにすると、より一層ふっくらとした仕上がりになります。
電子レンジの場合:
耐熱皿に割り箸を2本並べた上に、うなぎの身が上になるように乗せ、付属のタレと大さじ2杯のお酒をふりかけます。ラップをせずに1分程度加熱してください。
特に、パックに入ったうなぎの場合、特有の臭みが気になるという方も少なくないはず。そんなときは、まず最初にうなぎの身にかかっているタレを洗い流してから温めると良いそうですよ。
<土地によって違う、うなぎの蒲焼き>
関東と関西では、うなぎの蒲焼きの調理法が異なることをご存知ですか?
関東ではうなぎを背開きにして白焼きした後、蒸して再び焼きます。淡白で柔らかいのが特徴です。
一方、関西ではうなぎを腹開きにして、蒸さずに焼きます。パリッとして香ばしいのが特徴です。
<うなぎと梅干しは食べ合わせが悪いって本当?>
昔から、うなぎと梅干しは食べ合わせが悪いといわれていますが、体に悪影響を及ぼすといった医学的根拠はないそうです。逆に、うなぎの脂っぽさを梅干しの酸味が緩和するため、食が進みすぎることに注意を促すなどの意味があったと考えられています。
うなぎのアレンジレシピ
うなぎの蒲焼きをアレンジしたレシピをTEPOREでご紹介しています。
パルメザンチーズがコクをプラスし、バジルの葉が爽やかさを添える「うなぎと夏野菜のライス」は、トマトとズッキーニ、うなぎの蒲焼きを塩、黒コショウであえてご飯の上に乗せるだけの簡単メニュー。火は一切使わず、電子レンジで加熱するので、暑い日でも気軽に調理できますね。
・うなぎと夏野菜のライス
他にも、うなぎを使った料理がいっぱい♪
TEPOREレシピはこちらから!
ワイン好きのTEPORE編集部スタッフの話によると、ワインとうなぎの相性は抜群で、白焼きには白ワインが、蒲焼きには赤ワインが合うそうですよ。
ぜひお試しくださいね。
今年はうなぎが豊漁で、価格が下がってきているようです。皆さんもうなぎを食べて、暑い夏を元気に乗り切りましょう!
うなぎと相性の良い山椒には、うなぎの脂っぽさを和らげて臭味を消す効果があるのはもちろん、胃腸を温め、消化を促進する働きがあるそうです。
体調を崩しやすい、厳しい暑さの「流金鑠石(りゅうきんしゃくせき)」な今だからこそ、うなぎに山椒を振って食べることで、体の中から夏バテ対策をしたいですね。



















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